精子の量は遺伝的な要素も重要?

精子の量や活力は遺伝によっても差がでます

最近不妊夫婦が増えるのは遺伝子のせい?

日本社会は正に歴史的な少子化状態を継続しています。その理由は結婚率が下がっている事と、晩婚化の傾向、そしてセックスレスカップルの増加などがあります。これは先進国に共通する傾向で、科学的な見解では『男性の精子が相対的に虚弱化している』と見られているのです。これを遺伝的な要因とする学者も少なくありません。つまり猿やゴリラの様な霊長類の中で比較すると、人の精子・精液の絶対量が少ないのだそうです。その為に生存競争率が低くなり、結果としての繁殖力も低下すると考えられています。では、もともと人間の精子は量や活力において弱かったのでしょうか?それはちょっと違う様です。実際にアフリカの原住民たちには欧州の都会生活をしている男性よりもはるかに精子量が多く、その活力が数段強いケースが多く見られます。つまり遺伝子レベルでの優劣がはっきりしていて、繁殖力に決定的な差が生じているとの事です。

戦後のベビーブームが起こったのは何故?

ここ100年程の日本人の生活スタイルをチェックすると、戦後のどさくさではもの凄いベビーブームが2回も起こったことは良く知られています。始めの団塊の世代を造った夫婦たちは、とても精力が旺盛でした。それは日本人の生存を脅かすレベルの戦争ストレスがあったからで、その時は後天的な精子量・活力の活性化状態だったとされています。しかし高度成長期に入るとその勢いは止まり、もとのペースに戻って、やがてそれさえも下回る繁殖率へと移っていきました。

生存競争の穏やかな環境では遺伝レベルで精子が劣化します

ではなぜ進歩した国の男性、特に都会的生活を継続してきた家系に性的な劣性遺伝が多く見られるのでしょうか?その答えは簡単です。生きる上での安定・安心がベースにあります。過酷な自然環境で他の動物に混ざって食糧や水を争って確保する生活や、年に一回の収穫に併せてわずかな食を保存するという厳しい集団生活を経験しないグループには、生命力自体に差が出てくるのも当然でしょう。精子量や活力は、正に厳しい自然界で生き抜くためのポテンシャルを高めるシステムそのものです。大した生き残り競争の無い社会で生きていれば、徐々にそのシステムが弱体化するのはごく自然の事です。現在遺伝的な不妊症の方が増えていますが、それは仕方のない事かもしれません。